和室の話

こんにちは
皆さんは和室……畳の部屋は好きですか?
私は、あまり好きではありませんでした
だって畳って掃除も管理も大変じゃないですか……!
小さなホコリや食べかすが畳の目や、隙間に詰まる。水などを零したら、吸い込む前に必死で拭き取らないと大惨事になる。油断すると湿気でカビが生えたりする
子供が小さい頃は子供が落とした小さな食べかすを……猫を飼い始めてからは猫が落とすキャットフードの欠片を……畳の隙間にハマったそれらを爪楊枝で必死にほじくり返す日々
面倒以外のなんでもありません
なので、息子と同居を始めた際、息子が決めてきた家がフローリングの洋室しかなかったことに、素直に喜びました
お掃除シートで拭くだけで汚れが取れる
隙間にゴミがハマったりしない
フローリングって、なんて便利なの! と感動したものです
フローリング特有の底冷え感にはびっくりしましたが、それはマットを敷いて解決です
しかし、今度の家は築古の日本家屋
当然、和室が存在します
引っ越し当初、割り当てられた一階の部屋が和室だったので、「和室か~」とちょっぴり思ったのは内緒の話笑
本間サイズなのでかなり広々した部屋です
寝具はベッド派なので、畳にベッドを置いて寝ているのですが、住み始めてもう数ヶ月。思うことは……
「和室サイコー!!」
和室最高です。畳って素晴らしい!笑
底冷えが無い、歩いても音がしない、素足で歩いても感触がさらっとしてる
なに、この万能さ!
フローリングだった頃は、冬は底冷えするし夏場もベタつきが気になったりして、自室の中もスリッパで歩いていました
敷物を敷いてるとこだけが素足ゾーンだったのです
それが今は部屋の中を素足で歩き回ってる。そして素足で歩いても足の裏がカサカサにならない!
足裏に保湿クリーム必須だったのが嘘のように良くなりました
足の皮が逆剥けみたいになっていたのはフローリングのせいだったのか、常にスリッパだったせいなのかはわかりませんが、洋室生活が良くなかったのだけは確実でしょう
フローリングだけの生活になって初めて、和室の良さ、畳の良さに本当の意味で気づけた気がします
さて、この家
築古も築古、半世紀以上も建っている、私より年上の家なのですが、昔の職人さんの仕事の素晴らしさに感嘆してます

見事な木彫りの欄間

書院に設けられた飾りのついた障子戸

梁には見事な丸木が使われていて、重厚です
神社仏閣も多い土地柄なので、そういったことも影響しているのかも知れません
物凄いお屋敷に見えますが、なかなか不便なところにある田舎の古民家ですし、この辺りの家はもっと大きなお屋敷も多いほどです。そして、うちの家は周辺の中では小さい方なのです
田舎って不便ですが、こういうところが利点でもありますよね笑
さて、この家に来て、私は自分の長年の勘違いを1つ知ることになりました

それが、これ。この障子です
皆さん、これなんて呼んでますか?
恥ずかしながら、私はこのタイプの障子をずっと『雪見障子』だと思っていたのです
下半分がガラス戸で、ものによっては開け閉めできる小ぶりの障子がついている……それが『雪見障子』だと、ずっと勘違いしていました
違ったんですね……
これは本来『猫間障子』というんだそうです
『雪見障子』は下半分がガラス戸になってるだけで、小窓用の障子戸は付いてないものの呼び名
この障子のように、上げ下げできる小さな障子戸がついているものは『猫間障子』
建築用語的には別物なんだそうです
うちのように上下に上げ下げできるものは『関西風』で、関東『江戸風』のものは左右に開くタイプだとか……
名前の由来は、その名の通り、「猫がいる部屋(間)に取り付ける障子」だから『猫間障子』
猫が障子を破って出入りするのを解消するために、江戸時代に作られたそうですよ
そんな昔から、日本人とお猫様は障子合戦を繰り広げていたんですね
理由を聞いて、ほっこりしました笑
うちもこの部屋は、お猫様がいる部屋なので、まさに猫間です
といっても、うちの猫間障子はガラスが嵌められていて猫の出入りはできないので、横にキャットドアを付けてますけど……
ちなみに、インテリア?用語的には『摺り上げ雪見障子』という呼び名でこのタイプの障子戸を呼ぶこともあるそうです
雪見障子に摺り上げ用の障子がついたから『摺り上げ雪見障子』
猫が出入りするための小障子を取り付けたものにガラスが嵌め込まれた『猫間障子』
素人には違いがわかりません汗
お相手がどちらの意味で話しているのかきちんと確認しないと場合によっては大変なことになりそうですね……
なにはともあれ、猫に優しい日本家屋
猫飼いなのも相まって、日本の家って本当に良いなぁ、と思うこの頃です
ではまた~

↑猫対策ならプラスチック障子が定番。うちの障子もこれです

↑『摺り上げ雪見障子』